カフェインを過剰に摂取した場合には、中枢神経系の刺激によるめまい、心拍数の増加、興奮、不安、震え、不眠症、下痢、吐き気等の健康被害をもたらすことがあります。
このため、食品からのカフェインの摂取に関しては、国際機関などにおいて注意喚起等がなされています。例えば、世界保健機関(WHO)は、2001年にカフェインの胎児への影響はまだ確定はしていないとしつつも、お茶、ココア、コーラタイプの飲料はほぼ同程度のカフェインを含んでおり、またコーヒーはその約2倍のカフェインを含んでいることから、妊婦に対し、コーヒーを1日3から4杯までにすることを呼びかけています。
なお、カフェインを一生涯摂取し続けたとしても、健康に悪影響が生じないと推定される一日当たりの摂取許容量については、個人差が大きいことなどから、日本においても、国際的にも設定されていません。
カフェインは、コーヒー、紅茶、緑茶などの日常的に摂取する食品に含まれています。また、コーラなどの清涼飲料水にもカフェインが含まれています。特に、カフェインを多く添加した、いわゆるエナジードリンクなどでは、コーヒー、紅茶、緑茶などより多くのカフェインを含む製品もあります。
いわゆるエナジードリンクなどは、缶や瓶1本当たりにすると、コーヒー2杯分に相当するカフェインを含むものもありますので、製品に記載されている表示をよく確認の上、子供、妊婦、授乳中の方、カフェインに敏感な方などは飲用を控えることや、他のカフェインを含有する製品を併せて喫食しないことのほか、1日に何本も飲まないように注意しましょう。
また、カフェインを含有する医薬品を服用する場合は、多量のカフェインを一度に摂取することから、カフェインを含有する飲料との併用は避ける必要があります。医薬品の使用方法などを記載した「添付文書」において、コーヒーやお茶などのカフェインを含有する飲料と同時に服用しないよう注意喚起がなされていますので、添付文書をよく読み、用法・用量をよく守って服用してください。