免疫とは、病原体や毒素などの侵入物、体内で生じたがんなどの異物を排除し、外敵から自らを守ろうとする生体システムです。
免疫力を整える食品は、免疫力を高めるものと、免疫力を抑制する(アレルギーや炎症を抑える)ものに大別されます。また、栄養素など成分の観点から分類すると、たんぱく質、食物繊維、乳酸菌、ビタミン、ミネラル、ファイトケミカルに分けられます。
免疫において主力を担うのがT細胞やNK細胞、マクロファージなどの免疫細胞ですが、この免疫細胞の産生には、材料となる良質のたんぱく質が不可欠です。また、腸は体内で最大の免疫器官といわれるほど多くの免疫細胞が集まっています。
この腸管免疫を整えるためには、乳酸菌や、乳酸菌のエサとなる食物繊維が重要となります。免疫に関係するビタミンの代表として挙げられるのがビタミンAです。ビタミンAは皮膚や粘膜などのバリアを強化し、ウイルスや細菌の侵入をブロックする働きがあります。また、ビタミンCは、強い殺菌作用を持つ免疫細胞の好中球の活性維持や、抗ウイルス作用を持つインターフェロンの産生・分泌を促します。ミネラルでは、亜鉛やセレンが免疫力の保持に関与しています。