エンディングノートとは、
あなたが「生きてきた証」になり、家族のために必要な「あなたの人生」を残しておくものです。
自分にもしものことがあった時に備え、残される遺族に対して伝えるべきこと・伝えたいことを書き記しておくノートです。
エンディングノートの意義
①自分のこれまでの人生を振り返ることができる。エンディングノートに記入する意義、第一は、「人生を振り返る」ことでしょう。『生まれてから現在に至るまで、どんな人と出会い、どんなことを経験し、どんな暮らしをしてきたかを、改めて見つめ直す』ことが出来ます。
②亡くなった後の希望・要望を伝えることができる。
第二に、『希望・要望が伝えられる』ことでしょう。年齢を重ねるにつれて、“葬儀はこうしたい!”、“老後はこう過ごしたい!”などの希望・要望は、増えていくと思いますし、それをしっかりとご家族(ご遺族)に伝えておくことで、困らない状況を作ってあげることができるわけです。
③残りの人生のあり方を考える。
最後に、『残りの人生のあり方を考える』ことができます。これは、自分のこれまでの人生を振り返って頂くとともに、エンディングノートの記入を通じて、“これからの人生をどうしたいか”、考えることができます。
エンディングノートは、もちろん、人生を振り返るきっかけにもなりますが、『自身の人生の終わりに向けて、これからどうしていきたいか』、『残された家族が困らないようにする為には、どんなことが必要か』等も考えていく機会にもなります。
エンディングノートを通じて、『人生の終わりに向けて、どうしていきたいか』を考えるきっかけとなり、“エンディングノートを記入する意義”となります。
エンディングノートのメリットエンディングノートには、遺言書と違い、書き方や決まりがありません。そのため、自由に、ご自身が思うままに、記入をすることができます。また、その作成には、遺言書を作成する費用や公正証書遺言における公証役場への費用は発生しません。 自由に自己の“想い”を記入することができるという、「大きなメリット」があります。
それ以外にも、いくつかのメリットがあります。
たとえば、“築き上げた財産”を書き上げてみることで、そのとき、何があったかを思い出すこともあるでしょうし、家族へのメッセージを書くことで、自らと家族との関わりを再確認することができます。
また、自らの死後について、家族で話す機会も生まれます。
話しづらいテーマについて、コミュニケーションのツールにもなり、細かい貴重品、遺品を含め財産関係を、一度整理することもできます。
延命措置や臓器提供についての意思決定は、家族に大きな負担をかけるものです。また、自分の最期は自分で決めたいという方もいらっしゃるでしょう。
リビング・ウィル(生前の意思/尊厳死の宣言)を行っていなくても、エンディングノートに尊厳死の希望や臓器提供について書いておくことで、家族は「本人の希望はどうなのか?意に沿わないことをしているのではないか?」といった悩みを持たずにすみます。
家族に「最期に本人の意思を尊重することかできた」という安心感を残してあげることができます。
エンディングノートに事務的な伝達事項をまとめておくことで、遺族の手間を軽減してあげることができます。また、葬儀の希望についても書き残しておくことで、葬儀について遺族間で意見の相違・もめごとを回避できたり、知らせて欲しい友人への連絡が漏れるようなトラブルも回避できます。
実際に相続が発生した際に、エンディングノートは相続人のための一定の指針にもなります。エンディングノートが残っていることで、相続人のための遺産分割の方向性を示すこともできます。ただし、遺言書と違って、法的な効果はありません。
エンディングノートに自分のことをまとめることは、
「家族のために知りたいことが分かって、自分のために残したいものを伝えられる」ということです。
たとえ今は元気だとしても、事故や認知症などの「もしもの時」は思いがけないタイミングでやってきます。そんなとき、残される家族にとってあなたに関する重要な情報を知ることは大きな助けになります。普段は話しにくい項目もありますが、自分の振り返りになるほか、家族への大切な伝言となります。
ぜひ、ご活用ください。