「依存症」とは
依存症は、日々の生活や健康、大切な人間関係や仕事などに悪影響を及ぼしているにも関わらず、特定の物質や行動をやめたくてもやめられない(コントロールできない)状態となってしまいます。依存症にはアルコールやニコチン、薬物などに関連する物質依存症とギャンブル等の行動や習慣に関連する行動嗜癖があります。これらは、特定の物質や行動を続けることにより脳に変化が起きることにより症状が引き起こされる病気で、本人のこころの弱さのために起きている現象ではありません。
依存症の特徴
依存症の特徴として以下のようなものがあります。
・やめたくてもやめられない(コントロールできない)
・徐々に悪化してしまう
・考え方が極端になってしまう
・問題を否認する
・家族を巻き込んでしまう
もし依存症を疑ったら
依存症は病気の一つで、適切な支援や治療を受けることが重要です。「(家族や知人、自分が)依存症かもしれない」と思ったら、保健所や精神保健福祉センターに御相談ください。依存症について正しい知識と理解を持つことが、当事者の方を支援や治療につなげる一番の近道です。
依存症の治療
依存症の治療には個別の精神療法や認知行動療法的な考え方に基づく集団精神療法や自助グループへの参加などがあり、アルコール依存症では抗酒薬や飲酒量低減薬などが用いられることがあります。一方で、これらは依存症に対する特効薬となるものではありません。ご本人にあった治療方法で治療を続けることが重要です。
また、依存症は、治療の過程の中で、物質の使用や特定の行動をやめたり減らしたりできていたとしても、些細なきっかけで再使用してしまうことがあります。しかし、これは依存症という病気の特徴ですから、ご本人のこころの弱さによるものではありません。たとえ、再使用してしまったとしても、あきらめず、再び治療を始めることがとても重要です。