新型コロナウイルス感染症の収束が見えない現在、コロナ前の生活を期待してしまうと、期待がかなわなかったとき、いらいらが募ってしまいます。。「何が起こってもおかしくない」「また状況が変わるかもしれない」くらいの気持ちで、さまざまな制限があることをある程度覚悟し、心構えをしておくことで、イライラを軽減することができます。

このイライラと上手に付き合うための心理トレーニングを「アンガーマネジメント」と言います。怒らないことが目的ではなく、怒る必要のあることは上手に怒り、怒る必要のないことは怒らないようになることが目的です。

怒りが生まれるメカニズムは、「マイナス感情や状態（健康の心配、先の見えない不安、生活リズムが整わない辛さ等）」が溜まり、「～である‟べき”」という自分の理想や大事にしている価値観との差異がスイッチとなって、怒りの炎が上がることです。つまり、「～であるべき」と「マイナス感情・状態」の両方があれば怒りが発生します。「～であるべき」と「マイナス感情・状態」の両方もしくはどちらかでも減らすと、怒りを小さく、短くすることができます。

まずは、マイナスな感情や状態を溜めないよう、例えば、深呼吸をする、ストレッチをする、気分転換にドライブをする、好きな音楽を聴くなど、様々なストレス対処法を試してみてください。
また、自分の持っている「べき」を見直すことも大事なことです。例えば、「外出する時はマスクをするべき」と自分を追い込んでいる場合、「ほかの人と距離を保って行動すればマスクはいい」と「べき」を緩めることができたらやってみましょう。今までに経験したことのない状態ですので、たまには自分の「べき」を緩めてみましょう。結果として、無駄に怒らなくて済むようになります。